もう、満員電車なんて勘弁して!
金曜日の午後9時
3時間も延びた残業
残業のおかげでくたくたでヒールで足もパンパンなのにもちろんこの時間の電車は座れるわけもなくて必死につり革に腕を伸ばした
PM 9:30
サラリーマンのおじさんの頭の間に手を伸ばしてやっと掴んだつり革
しかし電車の急停車に耐えられなかった人の波に押されてあっけなく手からつり革が離れ隣に立ってた人に突っ込んでしまった
「すみませ
「あれ、やん」
聞き覚えのある声に顔をあげてみると、サングラスにマスクの怪しい姿の博貴
その変装逆効果だと思うんだけどな
「なん、仕事帰り?」
「うん。残業してきた。博貴は?」
「俺も仕事帰り。電車でと会えるなんてラッキーやわ」
そう言って嬉しそうにあたしのほうを見る博貴
って言ってもサングラスとマスクのせいで顔はよくわかんないんだけど
「ねえ博貴、その変装って逆に目立ってるってこと気付いてる?」
「えー!丸曰くこの変装は完璧らしいねんけどなあ…」
そう言ってしぶしぶマスクを外す博貴
マスクの下に隠れてたお顔は女のあたしなんかよりもずっときれいな顔立ちで
何回見ても嫉妬しちゃうんだよな、
最寄り駅に着いたあたし達
家までは徒歩5分
歩いて帰るこの時間があたしの幸せだったり
「、手」
「ん、」
差し出してきた博貴の手を握ると歩き出したあたし達
背の高い博貴の横はとっても居心地がいい
「あ、今日亮ちゃん来るってさっきメールあってん」
「えー、また錦戸くん来るのー?」
「そんな嫌な顔せんといてやー」
「だって錦戸くんなんか苦手なんだもん」
「なんでー!亮ちゃんめっちゃいい奴やのにー!」
でた、ぶりっこ博貴
アヒル口で眉間にしわ寄せるなんてかわいこぶっちゃって
「だって錦戸くんあたしのこと嫌いだと思うし。この前錦戸くんが来たとき博貴たばこ買いに行ったじゃん?その間一言も会話なかったんだよ!」
「亮ちゃん人見知りやからなー(笑)」
「笑い事じゃない!あの空間つらかったんだからー!」
「ごめんごめん(笑)けど亮ちゃんってめっちゃいい奴やの!も亮ちゃんのこと好きになってやー!」
「……………」
ああ、博貴ってやっぱどっかズレてる
そんなこと言ってあたしがほんとに錦戸くんのこと好きになっちゃったら泣くくせに
「じゃああたし博貴と別れて錦戸くんと付き合おうかなー」
「ち、ちょっと待って!好きの意味がちゃう!!恋愛の好きはあかん!!」
「博貴が言ったんじゃんー(笑)」
「よし!今日は亮ちゃんに俺達のラブラブ具合を見せつけたる!」
「え、あたし錦戸くんの前でいちゃいちゃすんの嫌だよ」
「えー!ほんまに亮ちゃんのこと好きになってもうたん!?」
「違うよ、人前でいちゃいちゃすんの恥ずかしいじゃん」
「なんや、そうゆうことか!チューもあかんの?」
「だめー」
「おっぱい触るのも?」
「だめに決まってるでしょ」
「えっちするのも?」
「何で行為がどんどんエスカレートしてくの、だめだっての」
「えー!!今日はえっちしたい!!」
「ちょっと!ここ外!声が大きい!」
「うん!今日は亮ちゃんに早く帰ってもらおう」
「ふーん、今日は俺を早く追い出そうって考えてんねや」
後ろから声が聞こえて振り向くとなんだかすごい威圧感を発してる錦戸くん
日焼けして真っ黒だからいつもより更にこわい
「わっ 亮ちゃん!」
「あ、錦戸くん来るの早いねー…」
「ドラマの撮影で忙しい俺がわざわざ内のために土産持って遊びに来たってるゆうのに追い出そうって考えてんねや」
「そ、そんなことないで!なあ!」
「う、うん!」
「ふーん。あ、これ土産な」
錦戸くんがあたしに差し出したのは黒い布の袋に入った何か
「亮ちゃん!なんでに渡すん!!」
あたしが受け取って中身を確認しようとしたら横から博貴に引ったくられた
博貴はそれを大事そうに抱えて離そうとはしない
「お土産って何なの?」
「あー、それ?大人のお
「あ゛ぁ゛ぁ゛ーーーー!!!」
「ちょっ、博貴なにっ」
錦戸くんから聞こうとしても博貴が邪魔してきてなかなか聞けず
錦戸くんも博貴がギャーギャー騒ぐのを楽しんでるみたいで
なんだかちょっと楽しい金曜日の午後9時30分
***あとがき****
内小説のリクをいただいたので書いてみました!
が!!終わり方を見失ったOrz
あっ、みなさん!夏ですよ!
アンケートの時期ですよ!
今日か明日にはアンケート開始します\(^o^)/
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