博「なんで分かれへんねんボケ!」
「ボケ…!?何それ逆ギレ!?」
博「が分かれへんからやろ!」
甘い言葉
この口論の原因はもちろん内博貴
博貴とはもう付き合って2年が経っていて、一ヶ月前から同棲も始めた
付き合い始める前、博貴は女遊びがすごく激しくてどうしようもない奴だと思ってたけど、あたしと付き合い始めると女遊びもパッタリ止めてくれて
同棲も始めてお互いになんとなく結婚を意識し始めた今日、その事件は起こった
博「ただいま…」
午前2時、玄関のドアが開いて小さな声でただいまと呟く博貴の声
今日は撮影が6時前には終わると言っていた博貴が日付が変わった頃に帰ってきた
もちろん遅くなるとの連絡もナシ
眠たいながらも眠れず待っていたあたしは、ベッドから出ると博貴のいるリビングに行った
博「わ、、起きてたん?」
「うん、眠れなくって。ずいぶん遅くなったんだね」
博「撮影の後亮ちゃん達と飲みに行ってもうて、、」
「そうだったんだ、何か飲む?」
博「おん……、」
何かちょっと様子がおかしい博貴
でも疲れてるだけなのかな、って思って特に聞くこともせず冷蔵庫のミネラルウォーターをコップに入れてソファーに座った博貴に手渡した
その水を一気に飲み干すとテーブルにコップを置き、隣に座ったあたしの腰に手を回す
それからあたしを引き寄せて唇に熱いキスを落とした
その時一瞬香った石鹸の匂い
ん?何で石鹸の匂いがするんだろう?
キスが終わって博貴に抱きついたあたしはその時理由を理解した
博貴の首の付け根に小さなキスマークが一つ
博貴の仕事柄、あたしは絶対に博貴にキスマークをつけることはない
さすがに錦戸君がつけるわけもないだろうし
あたしは博貴に聞いてみることにした
「今日博貴どこ行ってたんだっけ?」
博「え?亮ちゃんと飲んでたんやけど」
「そのわりには酔ってないんだね、お酒のにおいもあんまりしないし」
博「ああ、あんま飲まんかったからな」
そう言うとあたしのほっぺにキスをしてくる
ここまで堂々と嘘つくなんて……!
「じゃあさ、この首の付け根のキスマークも錦戸君につけてもらったの?」
博「…………へ?」
「ここにキスマークあるんだけど。あたし普段つけないの分かってるよね?」
博「え、あ、いや、まあ…」
明らかに目を泳がせて動揺する博貴
これは明らかに黒だな…、
「このキスマークは誰につけてもらったんだろうね、博貴?」
博「え…いや…その、、」
「しかも石鹸のにおいまでするよ?シャワーでも入って来たみたいだね?」
あたしがダメ押しにそう言って博貴の目を捕らえると博貴はソファーからおりて床で土下座をした
博「!ごめん!!ほんまにちょっとの気の迷いってゆうかなんてゆうか!!ほんまにごめんなさい!!」
そう言って恐る恐る顔を上げた博貴
付き合ってから初めての女遊びだし許してあげようかとあたしも床におりた時、博貴の薬指に目がいった
ペアリングがはずされている
「………指輪は?」
博「え……?」
「指輪まではずしたんだ」
博「ほんまごめん!もう絶対はずさへんから!!」
そう言って慌ててポケットから指輪を出そうとする博貴
でもその手の動きがいきなり止まった
博「うせやん…」
それから小さい声でそう呟くひきつった顔の博貴
まさか……
「指輪…なくしたとか?」
博「ち、ちゃうよ!!忘れただけ!!」
「忘れた…?ホテルに?」
博「違う!撮影の時にはずしてん!焦」
この焦りようからみてホテルに忘れたことは間違いないだろう
ほんとこの男は何に対しても詰めが甘い
「今日の女の子と会うのは何回目なの?」
博「今日初めて会うた」
「本当だよね?」
博「ほんまほんま、今日亮ちゃんと飲み行って声かけたグループの子」
「じゃあ浮気は何回目?」
博「は…じめて……です、」
「錦戸君に確かめてもいい?」
博「うそ、ごめん!5回目ぐらい」
気まずそうにそう言った博貴に思わず言葉が返せなくなる
5回…?
全然気付かなかった…。
「……あたしもう博貴のこと信じられない…、別れよ」
博「ま、待って!俺にはだけやねん!」
博貴ともうこれ以上話す必要がないと感じたあたしは床から立ち上がる
すると博貴に腕をつかまれてまた座らされてしまった
「ほらまた嘘。博貴にはいっぱい女の子がいるでしょ」
博「以外は全部遊び!俺の本命は!!」
「あたしはもう騙されないよ」
博「ほんまやって!こう言うのもあれやけど、他の女抱いてやっぱが1番やなって分かったってゆうか…」
「そんなん言われても嬉しくない!!」
博「、ほんまごめんって!もう二度とせえへんから!ほんまにお前だけやから!」
「もういい、聞きたくない」
博「ほんまごめん、俺にはだけやねん」
「嘘つきの言うことなんか信じられない。博貴、別れよ」
博「なんで分かれへんねんボケ!」
……と、まあ こうゆうわけでして
ついに我慢できなくなった博貴はあたしに向かってわーわー言ってる
あたしも一生懸命反論していると博貴もいい加減怒ったのかあたしを床に押し倒してあたしの腰辺りに跨がってきた
けど、あたしを見下ろしてきた博貴の顔は今にも泣きそうで。
博「…もう絶対女遊びとかせえへんから……やから別れるなんて言わんといてや…」
博貴は上半身を倒してあたしのおでこに自分のおでこをくっつける
それから泣きそうな声で「俺にはだけやねん」って言った
大好きな人にここまで言われて嬉しくないはずがない
けど女たらしの博貴はまた確実に浮気をするだろう
でも、きっとその度にあたしは博貴を許しちゃうんだろうな
「……許してあげる」
博「ほんま?」
「そのかわりアイス10個買ってきて」
博「10個も!?」
「なに、嫌なの?」
博「ううん、嫌やない!買うてくる!!」
ちゅっ、てあたしの唇にキスをすると嬉しそうに立ち上がる
それから財布と携帯をポケットに入れるとあたしの方を向いてこう言った
博「俺の運命の人はやから」
そう言うとニコッて笑って出ていく博貴
あたしのツボをしっかりとおさえている博貴の甘い言葉には絶対勝てないみたい
***あとがき****
みなさんお久しぶりです!
なかなか更新できなくてごめんなさい(>_<)!
テストやらなんやらで忙しくて←
あ、そういえばみなさんアンケートは答えて下さったでしょうか?
来月末には締め切ります!
アンケートのコメント欄も全部読んでますよ(^ω^)
では感想&ランクリお願いします★
→ランクリする!
→感想も書いてみる!