理性の中で蠢く欲望は
失速することなく俺を罠へと堕させる。
こんな筈じゃなかったのに。
どうしてヒトはこんなにも貪欲なんだろう。
(似たもの、XXX。)
何故だろうか、
世界は変わった。
ベッドの上でアコギを掻き鳴らす。
歌う俺の前に綺麗な色の髪が揺れ、指を弦から離して掴みたい衝動に駆られた。
こんな純粋なラヴソングを声にして音にして、頭の中で欲望がただ、蠢いている。
優しい歌の裏には欲望が絡んで
人を信じれなくなった頃、自分自身を失うんやろうか。
君をベッドに引き上げて深く深く、キスをした。
セックスがしたいのは君を愛しているから。
君を愛している、から。
好きやから、体を重ねて
愛と温もりを、
そして君を確かめる。
そんな純粋は
俺の中に存在するのか。
欲望が、君への愛を
隠して霞んで
盲目なのは、欲望のせいやろう。
首に君の腕が回った途端、舌は君の口内を駆け回る。
もう、理性など失ったも同然やった。
愛しい君こそ破壊したくて、
きっとそれは
自分の物と化した君に対し
優越感を感じるため、や。
君をシーツの海へと深く沈めて、身に纏っているものを引き剥がす。
白い肌に紅潮した頬。
全てに酔って俺が壊れそうや。
「しょうた…」
俺の下に組み敷かれて恥ずかしそうに見上げる君。
飢えたものが貪るように喰らい付いた。
耳から首へ首から鎖骨へ
胸の突起に舌を這わしたとき甘い声が俺を溶かす。
「ん、ぁ…」
エスカレートしていく行為。
濡れる君のナカ。
勃起する俺のモノ。
足を広げさせ、クリトリスを舐める。
「ひゃ、や…だめぇ」
「、これ好きやろ…?」
クリトリスを舌先で転がしながら
指をナカに入れて丁寧に愛撫する。
「あ、ッ…あん」
「ん、んぁ…ん…」
蜜が混ざる音がいやらしくて、
耳について
ひたすらに行為を続ける。
「あ、あ、ん…やぁ…しょ、た…あッ!!」
微かに動く君の腰。
「ん、ぁ…まだ足らんの…?ん…」
指で膣内を擦る。
激しく、君が好きなように。
「あ、ん…ひゃ、あ!!や…」
顔を歪ませる君を見るだけで俺は射精しそうになる。
十分すぎる程に
濡れたのを感じ
俺は指を抜いて
自分のズボンを下ろした。
足を大きく開かせて
ナカにゴムをつけた自身を
沈めていく。
「あ、やぁ‥」
「っ、はぁ」
「しょ、た‥おっきぃ…ん、ひゃ」
ズプっと奥まで入れ、
激しく出し入れし始める。
「ん、あ…ぁ‥激しッ…」
「はあ…はぁ…、ん…」
「ん、ぁ…ひゃ…」
の手はシーツを掴み、
涙で潤んだ瞳が俺を見つめた。
「はぁ…淫乱、」
「や、しょーた、だめ」
「‥はぁ…だめちゃうくせに…」
「ん、あぁ‥あ…あんッ」
「ん…かわいい…」
俺の腕を掴む。
「しょ、た…、あ‥」
「ん…はぁ…」
「や、いく…いく、あ、あッ…!!…」
の眉間にシワが寄る。
口が動くものの
声が出ない。
しばらくのナカで動いた俺は、
欲望を、ゴムと言う理性に吐き出した。
ベッドの上
横になって見つめ合い、
息を乱す君に、
胸の奥の何かが
熱くなるのを感じた。
純粋に好きや、と
腕は自然と君を抱きしめる。
「ん…章大…」
背中に回された
優しい手に、
欲望、なんて。
盲目、なんて。
ひとつも
感じなかったんや。
「…愛してんで…」
喉の奥から
溢れ出た言葉はきっと、
綺麗なもので
涙さえも、
溢れそうになる。
好き、やから
愛している、から
君と重なって
"ひとつ"になりたい。
END
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→のらくらまい
以前管理していたサイトから再アップさせて頂きました。
昔の小説なのでめっちゃ駄文な感じが…。
"Jackhammer"の"愛と欲望を線で区切ったってコーナーの加速ではみ出しちゃうよ"という歌詞を読んだときに、「なんか似たような小説書いたことある気がする」と思って、探して引っ張り出してきました。
愛と欲望って結局は一緒くたになってしまうもんなんですよね。
以上!
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