「ほら、、おいで。」
「うん。」
「かわいい、」
「んーん。」
「ん、かわいい…」
「や、すばる。」
「や、やないやろ?」
黒猫シンドローム
さっきまでふにゃりと笑っていたのに、すばるの顔はいつの間にか真剣で。
「かわいい…」
「んぅ、すばる」
唇が耳や首を這う感触にあたしは身を震わせる。
すばるの表情はくるくると回って、メリーゴーランドみたいで、あたしは煌めくその表情に魅了されていた。
「ん、」
「ふ、ぁ…ん。」
舌があたしの口内を襲う。
くちゅくちゅ、といやらしい音に顔を歪めるあたし。
すばるの舌はあたしの好きなところを何度も行き来する。
そこ、舐められると、ぞくぞくって足の先まで痺れるの。
「ん、ふ、」
「っ…ん、」
「はぁ、すっ…ん、あ」
ゆっくりと離れた唇。
二人の間には名残惜しそうに糸が繋ぐ。
「気持ちよくしてほしい?」
大きな丸い目を細めてすばるが笑う。
何度も頷くあたし。
すばるはあたしの全部を知ってる。
「やらし、」
「んぁ、」
どこが気持ちいいのか、
「かわいい声、」
「はぁ、すばる。」
どこが欲するのか。
胸を優しく揉みながら、すばるはその先に舌を這わす。
細かく動く舌が何度も何度も、敏感なところを刺激して、くすぐったくて、こそばゆくなる。
「いやぁ、すばるっ…」
「ん、んっ…ん…」
全部触られて、全部バレてるかと思えば恥ずかしくて仕方ない。
「な、固くなってる」
「やだっ」
「やらし、そんな気持ちいんや。」
「やっ、あんっ…」
すばるはそっと手を伸ばすとあたしの膝を曲げて足を開かせる。
見られてるだけで濡れてくる。
見られてるのが恥ずかしくて、濡れてくる。
「なんもしてへんのに、ぐちょぐちょなってんで。」
「あ、や…」
「見られて濡れるとか、ほんま変態やな。」
「いじわるっ…」
すばるの指が近付いて、あたしのそこは欲するようにひくひくと動く。
ねぇ、早く触って。
なんて言えない、のに。
すばるは意地悪くあたしの様子を見つめながらなかなか触ろうとしない。
「やあ、すばる」
「ん?なにが?」
「んー…」
「言わなわからんやんか。」
言わなくてもわかるはずなのに、すばるの指は触れるか触れないかのところで何度も往復する。
「すばる、ん、う…触って…」
かすれて出た声。
色っぽく笑みを浮かべたすばるはあたしの耳元で卑猥な言葉を囁く。
「淫乱やな、お前」
すばるの細い指がゆっくりとあたしを伝う。
気持ちいいのと恥ずかしいのと、心臓の押し潰されそうな感覚に顔を歪めると、すばるはあたしの額にそっとキスを落とした。
駆け回る指に体をびくりと震わせながら、あたしはすばるが欲しくて仕方なくなって、そっと手を伸ばすとズボンの上からでもわかるくらい熱くて固い。
「はぁ…すばる、」
「お前、何触っとん。」
「だって、」
「変態。」
「ち、ちが…」
「変態やんか。ナカ掻き回されて興奮して、こんなとこ触ってる。」
「やぁ、っ…言わないで、」
あたしを罵るような言葉を吐き捨てながら、そんな言葉にも興奮するなんて、よっぽどだと思う。
すばるが指を大きく動かして、ぐちゅり、と生臭いような音がする。
その音にも感じてしまって、あたしは本能のまま足の先を丸めた。
「入れてほしい?」
「うんっ…」
「ちゃんとおねだりして。」
「すばるのを、あたしのナカに…入れて、ください。」
「いいこ、」
すばるが体を起こして服を脱ぐ。
その間あたしは息を静かに整えようと、呼吸を繰り返す。
落ち着く間もなく、すばるはあたしの足を掴むとその先を入り口に当てた。
「ん、。」
「はぁ…すば、」
まだ名前を呼び終えていないのに、すばるの圧迫感があたしを襲う。
「う、あんっ…」
「はぁ…、く…」
自然と声が出て、恥ずかしいのに止められない。
「やっ、あんっ…ひゃ、あぁっ」
「はぁ…はぁ…」
「あ、すばるっ…う、あん」
「はぁ…、っ、はぁ…かわい…」
「ね、も…だめっ」
すぐいっちゃいそうで、力の入った体はもう限界で。
すばるの温かさ、それすらも気持ちいい要素。
ぐり、と奥のほうを突き上げられて、足先から頭までむせかえるような快感が襲う。
「や、あぁぁっ!」
その締め付けのナカ、ひたすら腰を振るすばるもしばらくしてすぐ果ててしまった。
男らしい表情だったすばるはいつの間にか優しい寝顔。
いつまでもくるくると表情を変えて、メリーゴーランドのように煌びやかな笑顔をあたしに見せて。
ねぇ、愛してる。
end
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のらくらまい。
渋谷さんの裏を書いたのはこの5年でたった2回だけ。
色気がある割に想像つかなくて書くのが苦手でした。
ちょっと生々しく書いてみましたが如何でしたか?
まぁ直接的表現は避けました、はは。
基本生々しく、よりは、美しく書くのが好きなので今回はなかなか書くのに時間がかかりました(笑)
感想お待ちしております。
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