きみのウソなんて
すぐにみぬけるんやで?
おーくらただよし
バカにせんといて。
きいてるん?
えんりょがちハニィ、
♯えんりょがちハニィ♭*
きょうは
お月さん隠れとる。
窓の外をみて
すこしかなしくなった。
そんな僕のまえには
きみのあたたかい料理。
「ただよしー?
はよ食べな冷めるよ?」
「あかん、食べな。」
そういった
僕の顔をみて
ふんわりと笑ったきみ。
「なに?
なんかついとる?」
「んーん
かわいいな、って」
そういう
きみのがかわいいよ?
それはあとで言おう。
今 言ったら
きみはきっと照れてまうから。
「あしたは何時に
しごといくの?」
しろいテーブルに
ひじをつきながら言う。
きみのクセやね。
もう知っとるよ。
「あしたは9時からやで」
「そっか、がんばってね」
いつも
ふにゃって笑う
そんなきみのおかげで
毎日 がんばってんの、知っとる?
「ごちそうさま」
あたたかい料理は
僕のおなかん中。
充電かんりょー。
もうあしたは大丈夫。
「いつもごはんありがとう」
「いいの、
きてくれるだけで
うれしいの。」
きみは気づいてないやろ?
今のことば、
僕、むっちゃうれしいねんで
「あしたもしごとやし、
そろそろ帰るやろ?」
そういって
きみはまた笑った。
おみおくり。
新婚さんみたいやね。
「またあしたもくるな?」
「うん、まってるよ。」
あったかい、
僕らをつつむくうきが。
かんちがいかも知らんけど。
でも、
えんりょがちハニィ?
僕がいつでも
ぼーっとしてる思たら
おおまちがいやで。
「もうすこし
いとこうか?」
さみしいんやろ?
きみがさみしがりやのも、
僕、知ってんの。
「でもあした
しごとやし帰り?」
ちょっと困ってるやろ?
僕がきゅーにこんなん言うから。
でも 僕は、
きみがしょーじきに
"もうちょっと
ここにいて?"
っていってくれんの
待ってんねんで?
「さみしいくせに」
きみが僕にしてくれるよーに
ふんわりと笑ってみる。
そしたら きみは
「…大当たりだよ」
ってうつむいた。
そんなきみを
僕は抱きしめる。
「知ってるから、
僕、のこと
ちゃんと知ってるから」
「うん」
ぜんぶ知ってるか って
それはわからんけど
自信はあるで?
だいすきな
きみのことやもん。
そんでな?
「ただよし…、
きょうは一緒にいて?」
きみは ぜったいに
いうねん、
「もしかしたら…、
雷がなるかも
しれないから」
かわいらしい
いいわけを。
「せやね、
きょうはくもっとるから
雨がふるかもわからんね」
きみは
気づいてるやろ?
きみのいいわけに
なっとくするフリをして
ホンマは
僕が、きみといっしょに
おりたいだけ、ってこと。
ねぇ、
えんりょがちハニィよ。
聞いておくれ
僕はきみといたいのに
素直になられへんから
きみのわがままが
ものスゴくうれしいんやで
だから、
えんりょがちハニィよ。
えんりょせずに
いっしょにいてくれないか?
僕はきみを幸せにするよ。
くもりで隠れた、
それでも、きっと
奥でかがやく月に誓って。
end.
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