こうなったのは全部この人のせい


あたしを最低な女にしたのもこの人


あたしにはちゃんと大切な人だっているのに


でも、この人から抜け出せない



そう。

これは全部、




Because of you







あたしと彼が初めて会ったのは、ついこの間、亮の携帯をスタジオに届けに行った時だった



亮が同棲してるマンションに携帯忘れて仕事に行ってしまって、どうしても必要だから持ってきてほしいと連絡があった


この日の亮のスケジュールは午後イチで関ジャニ∞のテレビ番組の収録、その後は個人で朝までドラマの仕事が入っていて。


明日の朝まで携帯がないのはさすがにつらいだろうと思って指定されたスタジオに向かった



「亮ー、携帯持ってきたよ」


「ありがと、ほんま助かる。朝出てから気付いてん」


「忘れ物ない?って聞いたら、ない!って答えたくせにー。帰りは明日の朝になるんだよね?」


「多分9時前には帰れると思う。そしたら明日オフやからどっか行こな」


「うん。じゃ、あたし帰るね」


「あ、ちょお待って。大倉が今日はもう終わりやからのこと送ってくれるて。あ、大倉ー!」



亮が楽屋を出てきた大倉くんに声をかける


大倉くんは黒い革のジャケットに腕を通しながらこっちに歩いてきた


収録終わりで髪がセットされてて、なんだかかっこいい



「悪いな大倉、家まで送ったって」


「帰りついでやし平気やでー、安全第一で帰りまーす」


「お前ほんまに事故ったらしばくからな」


「亮ちゃん目が怖いって(笑)責任持って送り届けるから任しといてー。ほんならちゃん行こー」


「あ、はい。じゃあね、亮」


「家着いたらメールな」


「はーい」



大倉くんは足が長いせいか歩くのがすごい速い


前を歩く大倉くんについていこうと一生懸命歩いてると「あ、ごめん。俺歩くの速いねんな」と苦笑いしてペースを緩めてくれた



「なんかわざわざ送ってもらうことになっちゃってごめんなさい。きっと亮が無理言ったんですよね」


「平気やで、俺ももう帰るとこやったし。それに亮ちゃんが溺愛するちゃんと会うてみたかったしなー。亮ちゃんが溺愛するんも分かるわ、めっちゃかわええ」


「え、いや、そんなことないです!大倉くんだってテレビで見るより全然かっこいいじゃないですかー」


「え?ほんま?うれし」


「背も高いし大倉くんが大人気なのも納得です」



そんな会話をしてると駐車場に停まってる大倉くんの車に着いた


助手席に座るように言われて車に乗り、シートベルトを締める


大倉くんはエンジンをかけてサングラスをつけると車を発車させた


亮以外の男の人が運転する車に久々に乗ったから少しドキドキする


大倉くんはカーステを入れると洋楽を流し出した



「亮ちゃんこの後朝までドラマの撮影なんやろー?亮ちゃんも忙しいなー」


「最近あんまり家でのんびりする時間もないみたいなんですよね…でももうすぐクランクアップみたいですよ」


「そうなんや。てか、敬語やめへん?俺のほうが年下やし」


「そっか、じゃあ普通にしゃべろっかな。なんか大倉くんって年下って感じしないなー」


「そう?ま、俺もちゃんが年上って感じせえへんけど(笑)」



あたしの顔を覗き込むと、くすって笑って視線をまた前に戻した


こんなこと言ったら亮に怒られちゃうと思うけど、大倉くんってほんとにきれいな顔してるんだなーってつい見とれてしまう


大倉くんの横顔を見つめていると「俺の顔なんかついてる?」なんて聞かれてしまった



それから少し走るとマンションに着いた


送ってもらったのにお茶を出さず帰ってもらうのは申し訳ないと思って「ちょっと上がってく?」と大倉くんに声をかけた



「え、ええの?」


「せっかく送ってもらったんだしお茶ぐらいは出すよ」


「そしたら俺メシ食いたい。朝からなんも食ってないねん」


「え!そうなの?昨日の残り物でもよかったら何かしらあるし、上がってって?」


「ほんならお言葉に甘えて」



大倉くんの車から降りてマンションに入った


エントランスでもエレベーターでも会話は途切れなくて、そのまま部屋に案内する



「散らかってるけどどうぞ」


「お邪魔しまーす」


「ご飯用意するからちょっと待っててね」


「なんや、逆にごめんな」


「ううん、大丈夫」



大倉くんにソファーに座ってくつろいでてもらい、あたしはキッチンにある昨日の唐揚げの残りを温める


それからお味噌汁を鍋で作ってると、後ろから抱き締められた感覚がした



「大倉くん?」


ちゃん、どうしよ。ムラムラしてもうた」


「え…?」


ちゃんが俺を家に上げるから悪いんやで。俺やって男やもん、我慢できんくなる」



そう言うとぐっ、と大倉くんは腰を押し付けてきた


硬くなったモノがあたしにあたる



「や、ちょっと待って。だめだよ大倉くん、あたしには亮が」


「言わなきゃ亮ちゃんにバレへん」


「いや、でも」


「俺亮ちゃんよりセックス上手い自信あるし」


「やっ…………ん、」



大倉くんの腕を振り払おうと後ろを向くと、そのままキスされた


目を閉じた大倉くんのドアップに一瞬ひるむと、大倉くんの舌が口内に侵入してくる


一生懸命離れようとするんだけど、がっちりとあたしの後頭部を押さえた大倉くんの力にはかなわない


大倉くんの上手すぎる舌使いのせいで体の力が抜けてくると、大倉くんはあたしをゆっくりキッチンの床に押し倒した



「ちょ…っ、おおくらくん、だめだって」


「もー、いつまで抵抗すんの。そろそろいいこにしてや」


「………っん、」



キスしながらも大倉くんの足があたしの股の間に入って足を広げさせる


それから大倉くんの手があたしのスカートの中に入って、下着の上からスーッとあたしのソコをなぞった



「なんや、抵抗してるんは口だけやん。ベッド行こ」


「わ、」



大倉くんは軽くあたしをお姫さま抱っこすると、そのまま奥の寝室に向かった


亮のとは全然違う大倉くんの香水の香りがあたしの理性を崩していく


だめだって分かってるけど、この体の熱はもう今さら止めらんない



「ん?やっとおとなしくなった?」



大倉くんはそう言ってニヤっと笑うと、あたしをベッドの上に寝かせた


その上から大倉くんが覆い被さってきてあたしの首筋に顔を埋める


するするとあたしの服を脱がせながら舌を這わせると、いきなりフッと笑った



「亮ちゃんすごいな、キスマークなんかつけとるー。俺もつけてい?」


「…だめだよっ、」


「じゃあ亮ちゃんのキスマークの上からつける」



そう言うと丁寧に亮のキスマークの上からまたつけ直す


全部つけ直すと、あたしにまた深いキスをしてきた


キスに夢中になった大倉くんは胸をいじってた手を離してあたしの顔を両手でしっかり押さえる


それから舌を器用に動かしてあたしの舌を弄んだ



ちゃん、その顔エロすぎやで」


「………っん、…んん」


「そろそろ下も我慢できんくなってきたやろ?」



大倉くんはあたしの下着に手を入れると「びしょびしょやん」とニヤって笑って下着を脱がせた


自分でも濡れてることに気づいてただけにすごく恥ずかしい



「これだけ濡れとったら入れても平気やろ、入れんで」


「うん…、ぁあ……っん」



大倉君も我慢できなくなってきたのか、下着を脱ぐと一気にナカに入れてきた

すごい圧迫感と快感が押し寄せてくる



「むっちゃ可愛い…っ」



大倉くんはそう言うとゆっくり動き始めた


目を細めながらあたしのことを見つめて腰を動かす


あたしが目を合わせると大倉くんの顔が近付いてきて、またキスをされた




「ん……っ…きもちい…」


「………はっ、」


「やぁっ…ぁ…っ…ん//」



しばらくするとだんだん大倉くんの息が荒くなってきた


大倉君は腰のスピードを上げてくる



「ぁ……ぁあ…っ、…」


「………っ、」


「ん… っん ぁあ//」


「あかん、」


「ぁ 、あぁ イきそうっ」


「俺も…っ」


「もっと………んぁ……っん///」



ギリギリで大倉くんはモノを抜くと、あたしのお腹に欲を吐き出した









ふと目が覚めると、服を着た大倉くんがベッドの端に座って携帯をいじっていた



「あ、ちゃん起きた?」


「大倉くん………」


「俺、ちゃんにハマってもうたわ(笑)」


「え……?」


「また亮ちゃんがおれへん時に遊びにくるからそん時は相手したってな。じゃ、ちゃん起きたし俺帰るわ。またな」



ちゅっ、と軽くあたしの唇にキスをすると大倉くんは寝室を出て行った


それから玄関のドアが閉まる音がする






この日からあたしは大倉くんにハマってしまったんだ


亮という大切な人だっているのに、大倉くんの感触がまだ忘れられない



あたしがこうなってしまったのは


そう、全部大倉くんのせい。







***あとがき****

みなさんお久しぶりです!
先月にパソコンが壊れて大変でした(T_T)
でもやっと買い換えたので更新!

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